原田 裕規 Yuki Harada

アペルト14 原田裕規「Waiting for」(金沢21世紀美術館)

公立美術館では初となる個展で、33時間半に及ぶCGアニメーション/ナレーションパフォーマンスの完全新作《Waiting for》を発表します。


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原田裕規(1989年生まれ)は、クリスチャン・ラッセンや心霊写真など、ある時代の視覚文化の中では確かな位置を占めているにもかかわらず、美術史の周縁にある存在を扱ってきました。
本展は、作家にとって2年ぶりの新シリーズ「Waiting for」を含む映像インスタレーションによって構成されます。

原田は、2017年より、不用品回収業者などによって回収された引き取り手のない写真を集めはじめました。《One Million Seeings》(2019)では、作家自身が、それらを一枚一枚手に取り、見つめる様子が映し出されます。誰かによってかつて見られ、そして見放され、いずれ記憶からも歴史からも消えていくであろうイメージに対して視線を投げかける行為は、24時間にもおよびます。
一方、新作の映像作品《Waiting for》では、オープンワールドゲームの製作に用いられるCGI(Computer-generated imagery)の技術による「100万年前/後の風景」が映し出されます。完全に人工的につくられた世界には、地球に現存する全ての動物の名前を呼び続ける声が響きわたり、強い不在の感覚が呼び起こされるでしょう。

一見対照的な二作品ですが、いずれにも、膨大な情報と向き合い、それを身体化しようとする人間の姿が記録されています。こうした行為を、作家は「Waiting(待つこと/待ちながら)」という言葉で表現しています。かつてあった存在を見つめ、訪れるかもしれない何かを待つ。それは、出来事の前と後に挟まれた空白の時間に身を委ねる行為と言えます。本展は、人々が日々膨大な量の情報を手にすると同時に手放していく現代において、世界と向き合う一つの態度を示す機会となるはずです。

info:
アペルト14 原田裕規「Waiting for」
2021年5月29日(土) 6月15日(火)-10月10日(日)
金沢21世紀美術館 長期インスタレーションルーム
トレイラーはこちら
プレスリリースはこちら
https://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=45&d=1793

広島市現代美術館に《One Million Seeings》が収蔵

広島市現代美術館に作品《One Million Seeings》(2019年)が収蔵されました。
自作が美術館コレクションに加わるのはこれが初めてのことです。「行き場のない写真」の「行き場」をつくるための試みとして制作した今作が、美術館のパーマネントコレクションに加わるということには、大きな感慨がありました。
同館は現在、改修工事のため休館中(〜2023年春)ですが、今後展示の予定が決まりましたらお知らせいたします。

プレイバック!美術手帖 Vol.19

美術手帖  2021年6月号(特集:松山智一)に「プレイバック!美術手帖 Vol.19」が掲載されました。今回取り上げたのは、1956年8月号の「海と造形」特集。「海」というモチーフと日本の現代美術史の関わりについて綴りました。


Info:
美術手帖 20201年6月号(特集:松山智一)
プレイバック!美術手帖 Vol.19
196-197ページ


発売日 2021.05.07
造本・体裁 A5判変型
ページ数 206ページ
定価 1,600円+税
https://bijutsu.press/books/4729/

「White House」に参加

ネオ・ダダの拠点であり磯崎新の処女作でもある「新宿ホワイトハウス」をリニューアルした「White House」。卯城竜太さん(Chim↑Pom)、涌井智仁さん(アーティスト)、中村奈央さん(ナオ ナカムラ)が主導するこのスペースにアーティストとして参加します。
https://7768697465686f757365.com/

「誰かに見せるためのものではないアートの歴史」「プレイバック!美術手帖 Vol.18」

『美術手帖』(特集:アーカイヴの創造性)で初めての誌上キュレーションを行いました。全10ページの枠内に4つのテーマを設定し、見開きごとに章が切り替わる構成で「アーカイヴ」にまつわる図版とテキストを配置しています。
また、巻末連載プレイバックは第18回目。今回は「エイズ」特集(1991年6月号)を取り上げました。


Info:
美術手帖 2021年4月号(特集:アーカイヴの創造性)
誰かに見せるためのものではないアートの歴史(127-136ページ)
プレイバック!美術手帖 Vol.18(214-215ページ)

発売日 2021.03.05
造本・体裁 A5判変型
定価 1,600円+税
https://bijutsu.press/books/4664/

ハワイに滞在

2021年2月から3月にかけて、文化庁の新進芸術家海外研修制度を利用してハワイに滞在し、リサーチ・制作を行いました(令和2年度新進芸術家海外研修制度(短期研修・後期))。

ウェブサイトオープン

ウェブサイトがオープンしました(2021年2月)。
デザイン:加瀬透

『S/N:S氏がもしAI作曲家に代作させていたとしたら』に寄稿

書籍『S/N:S氏がもしAI作曲家に代作させていたとしたら』(人工知能美学芸術研究会)に論考を寄稿しました。

info:
S/N:S氏がもしAI作曲家に代作させていたとしたら
佐村河内という人間、ラッセンというAI()
発行日 2021年1月23日
発売日 2021年3月11日
造本・体裁 並製・豪華箱入/廃盤中古CD付録/124×140mm
日英バイリンガル/448頁
定価:5,000円+税
https://www.aibigeiken.com/store/sn_j.html

鈴木操、髙橋銑、原田裕規「damp plosive roam」

松戸に新しくできたスペース「mcg21xoxo」で、鈴木操さん、髙橋銑さんと展示します。

Info:
鈴木操、髙橋銑、原田裕規「damp plosive roam」
会場 mcg21xoxo(千葉県松戸市根本3-21)
会期 2021年2月6日-2月27日
開廊日 金土日:13:00-19:00、月-木:予約制(希望日の1週間前までに要予約)[ mcg21xoxo@gmail.com ]
展示風景 https://mcg21xoxo.com/damp-plosive-roam


https://qetic.jp/art-culture/damp-plosive-roam-210202/386790/?fbclid=IwAR1-9m39o4AQb27xITFPY9sHwXE0gVr-1Ies7WrqsbQKRjMROKA808dSjN8

「つやま自然のふしぎ館と無美術館主義」「プレイバック!美術手帖 Vol.17」

『美術手帖』(ニューカマー・アーティスト100特集)に2本のテキストを寄稿しました。
1本目は、岡山県津山市にある「つやま自然のふしぎ館」で開かれた村松桂展をめぐるテキスト(つやま自然のふしぎ館と無美術館主義)。2本目は、連載プレイバックの17回目です。

Info:
美術手帖 2021年2月号(特集:2020年代を切り開くニューカマー・アーティスト100)
つやま自然のふしぎ館と無美術館主義(98-101ページ)
プレイバック!美術手帖 Vol.17(194-195ページ)

発売日 2021.01.07
造本・体裁 A5判変型
定価 1,600円+税

https://bijutsu.press/books/4618/?fbclid=IwAR3A79oOAsOLDiAUyuGHLDvEpvxmxOZT-j6-uzXFBYlOo5y30Swh3XtP0-0

 

オンライン展「Alter-narratives」のカタログが発行

2020年6月に参加したオンライン展「Alter-narratives」のカタログが発行されました。展示アーカイブ、キュレーターズエッセイ、作家テキスト、論考、ハンス・ウルリッヒ・オブリストのインタビューなどが掲載されています。


Info:
書名 Alter-narratives -ありえたかもしれない物語-
執筆 長谷川祐子、原田裕規、七尾旅人、ノ・サンホ、朴祥炫、鈴木美緒、田村友一郎、ウェイン・リム、Yotta、岩田智哉、原田美緒、鄭智秀、金秋雨、Jying TAN、山本浩貴、紺野優希、ケヴィン・リム、中野信子
発行 東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻
発行日 2020.11.10
http://ga.geidai.ac.jp/2020/11/09/alternarratives/?fbclid=IwAR3-ZMtd2ddHpqXh8Hs2l7EmUpn1IeQEbRVgVMt41pBShSvsP0k1htTgPLQ

 

『GATEWAY』にリレーインタビューが掲載

オムニバス書籍『GATEWAY』第4号にデザイナー・加瀬透さんによるインタビュー(2万字)と、編集者・西まどかさんへのインタビュー(1万字)が掲載されました。


Info:
『GATEWAY』第4号(特集:人の話を聴く)
加瀬透が原田裕規の話を聴く(15-40ページ)
原田裕規が西まどかの話を聴く(41-54ページ)

発売日 2020.12
寸法 174×246mm 
ページ数 376ページ
定価 2,200円+税
http://yyypress.tokyo/

 

プレイバック!美術手帖 Vol.16

美術手帖  2020年12月号(特集:絵画の見かた)に「プレイバック!美術手帖 Vol.16」が掲載されました。今回取り上げたのは、2005年6月号の「物語る絵画」特集。鴻池朋子の作品を起点にしながら、「物語」という名詞ではなく「物語る」という動詞に着目することで、「語り」のもつ今日的な意味について綴ってみました。

Info:
美術手帖 2020年12月号(特集:絵画の見かた)
プレイバック!美術手帖 Vol.16
194-195ページ

発売日 2020.11.07
造本・体裁 A5判変型
ページ数 204ページ
定価 1,600円+税
https://www.bijutsu.press/books/4579/

 

『広告』が受賞

「特集:著作」(Vol.414)でアートワークを担当した雑誌『広告』(博報堂)が、2020 60th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDSのデザイン部門でゴールド、メディアクリエイティブ部門でシルバー、ブランデッドコミュニケーション部門でブロンズに選ばれ、グッドデザイン賞を受賞しました。

Info:
2020 60th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS「デザイン部門 ゴールド賞」「メディアクリエイティブ部門 シルバー賞」「ブランデッドコミュニケーション部門 ブロンズ賞」
グッドデザイン賞 受賞
http://www.acc-awards.com/festival/2020fes_result/?fbclid=IwAR27mOugKnQuAjhh6D4fPqpGN_8O2b8A_BYoDSy2SxCBYs3eO9HQvGSWaJA
https://www.g-mark.org/

 

「遭逢的映像 Encounter With Image」(靜慮藝廊、台北)に参加

台北にある靜慮藝廊でグループショー「遭逢的映像 Encounter With Image」に参加しています。海外初展示になります。《One Million Seeings》《One Million Seeings #1》《写真の山》を出品しました。

Info:
遭逢的映像 Encounter With Image
策展人 (Curator):金秋雨、許鈞宜
藝術家 (Artist):王君弘、谷口曉彥、原田裕規、許鈞宜
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展期 (Date) 2020.10.24-11.14
開幕 (Opening)  2020.10.24 (Sat.) 15:30-19:00
時間 (Hours)  週二至週六 (Tue-Sat) 13:00-19:00(週日、一休館 Closed on Sundays and Mondays)
展場 (Venue) 靜慮藝廊 (JingLü Gallery)
台北市中正區晉江街124號1樓 (No. 124, Jinjiang St, Zhongzheng District, Taipei City, 100)
https://www.facebook.com/events/3640904699294911/?acontext=%7B%22ref%22%3A%2252%22%2C%22action_history%22%3A%22[%7B%5C%22surface%5C%22%3A%5C%22share_link%5C%22%2C%5C%22mechanism%5C%22%3A%5C%22share_link%5C%22%2C%5C%22extra_data%5C%22%3A%7B%5C%22invite_link_id%5C%22%3A337032207554958%7D%7D]%22%7D

 

プレイバック!美術手帖 Vol.15 ほか

美術手帖  2020年10月号(特集:ポスト資本主義)に「プレイバック!美術手帖 Vol.15」が掲載されました。今回取り上げたのは、1998年12月号の「マンガ」特集。評論家・樹村緑が指摘する少女マンガ家の「語りの形式」に着目しながら、少女マンガに描かれた芸術家の多面性(多面的な性)について綴ってみました。また「ポスト資本主義特集」の中では、喫茶野ざらしの3人にインタビュー&レポートをしています。

Info:
美術手帖 2020年10月号(特集:ポスト資本主義)
喫茶野ざらし インタビュー&レポート(66-67ページ)
プレイバック!美術手帖 Vol.15(198-199ページ)

発売日 2020.09.07
造本・体裁 A5判変型
ページ数 208ページ
定価 1,600円+税
https://www.bijutsu.press/books/4549/

 

トークイベント「滝沢広×原田裕規」(埼玉県立近代美術館)

埼玉県立近代美術館で滝沢広さんとトークをします。


Info:
New Photographic Objects 写真と映像の物質性
関連イベント「クロストーク 滝沢広×原田裕規」
日時:2020.08.22 (Sat.) 15:00-16:30
会場:埼玉県立近代美術館 2階講堂
定員:50名(完全予約制、先着順)
料金:無料
https://pref.spec.ed.jp/momas/page_20200305063201

 

One Million Seeings(KEN NAKAHASHI)

KEN NAKAHASHIでは2019年10月8日(火)から10月26日(土)まで、原田裕規による個展「One Million Seeings」を開催いたします。

原田裕規は、人々が見過ごしがちなモチーフに焦点を当て、挑発的な問題を提起するプロジェクトで知られる美術家です。バブル期に一斉を風靡したクリスチャン・ラッセンや、心霊写真をテーマにしたプロジェクトを2012年から展開し、数々の展覧会や書籍を発表するなど、注目を集めてきました。
KEN NAKAHASHIでの初となる本展は、心霊写真のプロジェクトから発展させた、原田にとっては初めての試みとなる映像作品とデジタルコラージュで構成されます。
新作の映像作品は、「見届けること」や「意味を与えること」を念頭に、搬入期間中のギャラリーで十数時間にわたり観客不在のパフォーマンスを行い、その様子をノンストップで記録し作品化するものです。
制作の背景には、原田がここ近年、個人的にも社会的にも、不条理な人間の憎悪、暴力、嫉妬などの感情を体験/目撃してきたことがあります。
合理的な解釈を見出すことすら難しい、理解不能な悪意に見舞われたとき、私たちはつい言葉を失ってしまいがちです。しかし原田は、「ある出来事について語る言葉が奪われてしまったときにこそ、その出来事をできるだけ長く『ただ見る』ことによって、新しい意味や存在理由を組み立て直すことができるのではないか」と語ります。
さらに映像とあわせて、2019年から制作が始められたデジタルコラージュの新シリーズも展示される予定です。

原田裕規は、1989年山口県生まれ。2016年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程先端芸術表現専攻修了。2017年には文化庁新進芸術家海外研修制度研修員としてニュージャージーに滞在。ラッセンや心霊写真など、社会の中で取るに足らないとされているにもかかわらず、広く認知されているモチーフを取り上げ、挑発的な問題を提起する作品で知られています。2019年には、丸木位里・俊夫妻が共同制作した《原爆の図》が常設設置されている原爆の図 丸木美術館で個展「写真の壁:Photography Wall」を開催しました。

info:
One Million Seeings
会期 2019年10月8日(火)- 10月26日(土)
会場 KEN NAKAHASHI (東京都新宿区新宿3-1-32 新宿ビル2号館5階)
開廊時間 11:00 - 19:00
休廊 日・月
オープニング 10月11日(金)17:00 - 19:00
https://kennakahashi.net/ja/exhibitions/one-million-seeings