原田 裕規 Yuki Harada

原田裕規:ドリームスケープ
監修:長野県立美術館
this and that、2025年3月30日

・「公開制作vol.4 原田裕規 ドリームスケープ」「NAMコレクション2024 第Ⅲ期 もうひとつの風景」記録集
・「風景表現」と「印刷技術」に関わる方々へのインタビューやコラムを収録
・長野県立美術館のコレクションを豊富なカラー図版で紹介
・青い光に満ちた作品の特徴と、公開制作とコレクション展の記録を造本にも展開

長野県立美術館の「公開制作」は、アーティストが一定期間美術館に滞在して作品を制作し、その制作過程や完成した作品を紹介するプログラムです。
4回目となった2024年度は、とるにたらない視覚文化をモチーフに、テクノロジー、リサーチ、パフォーマンスなどを駆使して作品を制作しているアーティスト・原田裕規を招聘しました。
原田は、公開制作のために長野をリサーチする中で、「風景表現」と「印刷技術」という2つのキーワードに関心を示します。今回の公開制作では、近年「ドリームスケープ」と呼ばれるデジタル風景表現について考察・制作を重ねてきた原田が、長野の風景表現に向き合い、CGで新たな風景作品を生み出しました。
また当館初の試みとして、NAMコレクション2024第Ⅲ期のゲストキュレーターを原田が担当しました。このコレクション展では「もうひとつの風景」というタイトルのもと、長野の特徴的な風景を描いた作品や、「荒野」をモチーフとした松澤宥の言葉の作品などを通じて、長野県の各地域と風景表現の関わりが示されました。
本書では、「公開制作vol.4 原田裕規 ドリームスケープ」を実施するにあたって、その準備段階から、実際の公開制作の様子、「NAMコレクション2024第Ⅲ期 もうひとつの風景」との関りと展示の記録、風景表現と印刷技術に関わる方々へのインタビューやコラムなどを収録し、原田が「夢のような風景」を追った旅の様子を凝縮しました。

目次

006 「公開制作vol.4 原田裕規 ドリームスケープ」をめぐって 山下梅里

017 1章──NAMコレクション2024第Ⅲ期 もうひとつの風景
018 もうひとつの風景を旅する 原田裕規
022 疎開作家が見つめていたもの
025 北アルプス、長野、浅間山
030 八ヶ岳、御嶽山、荒野
034 台湾へ、米国へ
038 諏訪湖が見る絵とは?
046 郷愁とリフレクション

049 コラム・インタビュー①
050 [コラム]長野県立美術館のコレクションと、「影」としての「もうひとつの風景」 鈴木幸野
053 [インタビュー]アメリカに渡った日本画家・赤羽雪邦とは何者か? 木下 守

061 2章──公開制作vol.4 原田裕規 ドリームスケープ
062 作品図版
064 本作について 原田裕規
066 展示風景
077 長野と《残照》をめぐる旅 原田裕規

093 コラム・インタビュー②
094 [コラム]「写真らしさ」の解体と再定義──PM-700Cの登場と写真をめぐる言説の変遷に関する小論 松井 正
098 [インタビュー]インクジェットプリンターが写真を印刷するようになるまで 山口修一
107 [インタビュー]松澤宥作品を「風景画」として見る 松澤久美子

113 あとがき 原田裕規

118 NAMコレクション2024第Ⅲ期 もうひとつの風景 出品作品リスト
121 公開制作vol.4 原田裕規 ドリームスケープ 出品作品リスト
122 NAMコレクション2024第Ⅲ期 もうひとつの風景 主要作家解説
124 原田裕規 略歴

info:
原田裕規:ドリームスケープ
監修:長野県立美術館
執筆:原田裕規、山下樹里、鈴木幸野、松井正、木下守、山口修一、松澤久美子
アートディレクション・デザイン:芝野健太

写真:村松桂(株式会社カロワークス)
編集:山下樹里、堀千晶
印刷・製本:株式会社ライブアートブックス
発行:this and that

2025年3月30日発行 2025年6月下旬配本
186×123×9mm、128ページ、並製、PPシートカバー
定価 2,500円+税
ISBN978-4-9910062-7-2 C0070

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