原田 裕規 Yuki Harada

開催から2年の時を経て、2023年に日本ハワイ移民資料館で開催された個展「やっぱり世の中で一ばんえらいのが人間のようでごいす」の記録集がthis and thatより刊行されます。
展覧会の記録に加えて、映像作品「シャドーイング」の和英台本(ピジン英語含む)と図版、紀行文、批評、エッセイ、インタビューなどを収録しています。

2023年6月に展覧会を開催してから2年弱、その間に同館への作品収蔵・常設化などを経ながら、ようやく「ごいす展」とは何だったのかを振り返ることができました。展覧会を見た方もそうでない方も、ぜひお手にとってご覧ください。

info:
原田裕規『シャドーイング:影を追う旅』
this and that
2025年5月12日刊行
B5変型判、128ページ、3200円(+税)

周防大島、ハワイ、台湾
──かつて海をわたった人々とデジタルヒューマンが交差するとき、時空を超える旅がはじまる

山口県周防大島町の日本ハワイ移民資料館で開催された「原田裕規 個展 やっぱり世の中で一ばんえらいのが人間のようでごいす」(2023年)の展示記録および、映像作品「シャドーイング」シリーズ(2022年~)台本、著者と企画者および寄稿者によるテキストで構成するモノグラフ。
アーティスト・原田裕規による「シャドーイング」シリーズは、⽇系アメリカ⼈が読み上げる台本を原⽥が「シャドーイング(復唱)」して追いかけ、移⺠たちの⾜跡を⺠俗学者・宮本常⼀の視点を交えながら、現代を⽣きるアーティストが新たな物語として描き出す映像作品です。
その台本5篇をピジン英語を含む日英表記で掲載。著者が参照し共鳴したテキストとして、宮本常一のエッセイ「海ゆかば」を再録します。
芸術作品への葛藤と批評、歴史と海をめぐるエッセイは、ひとつの展覧会を起点に過去と未来を往還しながら、わたしたちを海上の旅へと誘います。

目次
作品図版
2 《シャドーイング(ダン)》
4 《シャドーイング(マイコ)》
6 《シャドーイング(スズ)》
8 《シャドーイング(トミゴロウ)》

10  展示風景
19 シャドーイング:影を追う旅 原田裕規

台本
40 《シャドーイング(ダン)》
44 《シャドーイング(マイコ)》
50 《シャドーイング(スズ)》
54 《シャドーイング(トミゴロウ)》

59 帰る場所を探す旅──原田裕規個展、伴走者の記録 塚本麻莉
79 瀬戸内のハワイから 木元眞琴(日本ハワイ移民資料館館長)インタビュー
85 記憶の継承のためのバーチャルな器──原田裕規《シャドーイング》の航跡を辿って 高嶋慈
95 海をつうじて生きるまじわる物語 栖来ひかり
103 海ゆかば 宮本常一

資料
106 展覧会データ、「シャドーイング」シリーズ一覧
台本
110 《シャドーイング(ケンジ)》
126 あとがき

著者:原田裕規
寄稿:塚本麻莉、木元眞琴、高嶋慈、栖来ひかり
再録:宮本常一
撮影:松見拓也、原田裕規、増田千恵

装幀:重実生哉
編集:増田千恵(this and that)
印刷:株式会社ユーメディア
製本:新日本紙工株式会社
発光:this and that

初版年月日:2025年5月12日
B5変型判(縦257mm 横178mm 厚さ10mm)、128ページ
定価 3,200円+税
ISBN:978-4-9910062-6-5

出版社ウェブサイト https://tat-pub.stores.jp/
版元ドットコム https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784991006265